より良い道徳感情を持っていれば、より良い道徳的行動ができるか。そう簡単ではない。自然を大事にしたいと思っているのだが、空き缶が落ちていても拾ったりしない。そのような行動をしてしまうのはなぜか。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第107回目の引用である。
【引用はじめ】
道徳の問題について、個人攻撃の罠にとらわれても解決しない。日本人の道徳観の低下を責めても問題は解決しない。問題を解決するのは、行動随伴性を改善すればいい。
本当にそんなことで問題は解決をするのか。注意されそうだから違法駐車しないとか、ご褒美が貰えるから空き缶を拾うとか、そんなことでは情けない。誰が見てなくても、何も貰えなくても、自然と行動してしまうのが道徳じゃないのか。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.56)
【引用おわり】
道徳感だけでは、実際の正しい行動を行うことができない。より良き行動ができるようにするには、行動随伴性のあり方こそ重要である。空き缶が落ちていたら、手が多少汚れても拾って、きれいになった喜びを味わうなどが必要だ。より良き行動ができたら、その直後に強化される行動随伴性が大事なのである。
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