ひらがなを書けるようにするために、練習帳を使う。「あ」の文字が書けるようになぞり書きをさせる。その場合は、太い線をなぞって、次に細い線なぞって、点線をなぞって、線なしで手本だけ見て書けるようにする。このように段々と手がかりを減らしてゆく。こうしたやり方は、フェイディングと呼ばれるものだ。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第99回目の引用である。
【引用はじめ】
標的行動が身につくにつれてプロンプトを次第にださなくする技法をフェイディングという。たとえば、ばた足のフォームが安定するのを見計らって、指示棒の使用を徐々に止めていった。ひらがなの練習帳は、最初太い線で書かれた文字の上をなぞるようになっていて、その練習が終わると、次は細い線、次は点線というように、徐々に手掛かりを減らして練習していく。最後には手掛かりなしでひらがなが書けるようになる。この練習帳はプロンプトの技法を使っているのだ。(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.51)
【引用おわり】
標的行動を身につけるために、プロンプトを徐々に減らすやり方がフェイディングである。できるだけ失敗がないように標的行動を身につけられる。標的行動も短時間に効率的に定着できるやり方である。
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