2025年6月2日月曜日

問題解決(183) 「行動を強化する好子とは?」

 受注の契約がとれたとか、ボーナスとかは好子となりうるものである。しかし、タイミングによっては、必ずしも営業活動といった行動を強化するわけでない。好子としての機能を果たすには、営業活動などの行動の直後に強化するモノやコトのことである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第183回目の引用である。

【引用はじめ】

 契約がとれることやボーナスは好子です。ところが、受注やボーナスは、営業活動中の適切な営業活動を強化しません。矛盾してるように感じられますか?好子とは「行動の直後に現れるとその行動を強化するモノやコトすべて」です。

 優秀な営業活動をした直後に、確実に契約が取れるのなら、契約は行動を強化することでしょう。ボーナスもそうです。だから契約もボーナスも好子です。ただその出現の仕方、つまり行動随伴性に問題があって、強化の原理がうまく働かないのです。

(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、 p.91, p.113)

【引用おわり】

 行動の直後に行動を強化するのが好子である。直後というのは、数秒以内、長くても60秒以内である。60秒の原理が働くようにして初めて好子としての機能となるのだ。

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