道徳的な行動をするのは、行動した直後に好子が随伴して強化されるからである。より良い行動を促す行動随伴性こそ重要である。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第108回目の引用である。
【引用はじめ】
誰が見てなくても、何も貰えなくても、自然と行動してしまう人を、我々は道徳的な人とみなす。
足を骨折してギブスをつけていても玄関から離れた駐車スペースに車を止める。シルバーシートに座っていなくても、電車の中でご老人を見れば席を譲る。こうした道徳的な行動は、一見何の代償もなく生じているように思われる。が、果たしてそうだろうか?
好子や嫌子は目に見える物に限らない。骨折してギプスつけているが、障害者用駐車スペースでなく遠くへ車を停めるたりする。そのことで、他の、自分よりも体の具合の悪い人が玄関に近い駐車スペースを使えるようになる。なぜ、こうした行動が好子として強化するのかABC分析してみると、次のようになる。(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.57)
【引用おわり】
障害者用駐車スペースを利用しなければ、自分よりもっと重度な人に利用してもらえる。それが好子となって、より良い行動をすることができるのだ。こうした強化によって、そうした行動が維持されるだろう。
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