2025年3月1日土曜日

問題解決(90) 「シェイピングと分化の原理」

 新しい行動を身につけるためには、どのような働き方をすればよいか。それがシェイピング呼ばれる手法である。標的行動に近い行動を徐々に強化するやり方だ。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第90回目の引用である。

【引用はじめ】

 新しい行動を身につけるため、すでにレパートリーにある行動の中で標的行動に最も近い行動を強化する。その行動が増えたら、今度はそれを消去する。行動を消去すると、一時的に、消去された行動に似た様々な行動が起きることが知られている。消去によって生じた様々な行動の中から最も標的行動に近いものを選んで、さらに強化する。その行動が増えたら、また消去する。この様に強化と消去を繰り返して、次第に標的行動に近い行動を強化していく。

 シェイピングという技法の背景には分化の原理が働いている。

 (島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.48)

【引用おわり】

 標的行動となる行動レパートリーを、どのようにすれば、身につけることができるか。今できる行動からスタートして、だんだんと標的行動に近い行動に近づける。それを計画的に段階的に行うのである。段階ごとにうまくいったらその直後に強化する。それを標的行動ができるようになるまで、繰り返すのである。これがシェイピングである。

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