2025年5月1日木曜日

問題解決(150) 「組織全体のABC分析」

 組織全体の動機づけを向上させるために、一貫性のある目標分析と課題分析を行った。そうすることで、適切なペイ・フォー・パフォーマンスを実施することができたのである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第150回目の引用である。

【引用はじめ】

 組織全体にペイ・フォー・パフォーマンスを導入するにあたってやったことは、入念な目標分析と課題分析です。それによって、各職種の責任分担を再検討するのです。たとえば銀行の支店長の場合、その支店が達成すべき具体的な目標がリストアップされ(新規口座数)、それらの目標がどれだけ達成されたかによってパフォーマンスが評価されます。

 従業員のパフォーマンスの評価項目は、その支店の目標達成につながるように設定されます。各支店の目標は系列銀行全体の目標を達成するように設定されます。言うなれば、組織全体を動機づけという観点からリストラするようなものです。組織全体、支店、そして個人の行動が一貫して動機づけられるように目標を設定するのです。

 パフォーマンス・マネジメントでは、組織のあらゆるレベルでABC分析を行い、理想的な行動随伴性を設定する方法なのです。

(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.97~p.98)

【引用おわり】

 銀行という組織に、全体も、支店も、個人も巻き込んで、一貫性のある課題分析を行うことで、生産性を上げられるようになった。びっくりするような成果になるのである。組織改革にあたっては、管理職、中間管理職、一般職員全てにおいて、ABC分析による行動随伴性の整備こそ有効である。

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