行動の問題を心が原因だとすると、二つの弊害がある。その一つが循環論に陥って原因が不明のままになる。二つが個人攻撃になってしまう。そうなれば、問題解決にならないということである。
【引用はじめ】
行動の問題が起きたとき、多くの人は、やる気、能力、意識、意欲のように、心の中に原因があると考える。これが医学モデルである。すなわち、身体の中の変調が原因で病気の症状が現れるように、心の中の問題が原因で行動に問題が起こるとするのが「医学モデル」と言われるものである。
医学モデルを使って行動の問題の原因を見つけようとすることには、二つの弊害がある。一つは、循環論にはまり、本当の原因を見つけられないことだ。
二つ目は、他人のことにせよ、自分のことにせよ、行動を心や性格で説明しようとすると、結局最後は個人攻撃になって、肝心の問題が解決しないからである。「あいつはやる気がないから」「私は意志が弱いから」と言うのは、単なる批判や自己弁護である。心理的な問題に関しては、この種の評価をするだけで終わるケースが多いが、そう言ったところで、問題解決につながらない。
(舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.16)
【引用おわり】
行動の問題を心に求めることは、「医学モデル」であり、問題解決に混乱をもたらす。循環論といった単なる言い換えですましたり、個人の責任に終始するものになってしまう。問題解決から遠ざかる結果になる。