2025年12月5日金曜日

組織が変わる(179) 「量の測定」

 「量の測定」はやりやすく容易である。そうなると、それだけに頼りがちになる。量さえ多ければいいとなると、そこに落とし穴がある。一定の量に達しなかったらペナルティとなると、問題を生じやすくなるからだ。そのことに関する、石田本による第179回目の引用である。

【引用はじめ】

 メジャーメント(測定)には四つの要素が必要である。質、量、時間、そしてコストだ。すべてのパフォーマンスは、四つのカテゴリーから測定されるべきである。

 「量の測定」とは、単純に数をカウントすることだ。測定においては最もよく使われる指標であり、数量、割合、頻度などとして報告される。

 量だけをカウントするマネジメントは、ほぼ確実に失敗をもたらす。「五百個売れたらボーナス、しかし二百個以下ならペナルティ」と告知したらどうなるか。二百個も売れそうにない場合、営業マンは不正を働くことになりかねない。伝票の操作によってボーナスを得ようとする者も出てくるだろう。質に目を向けず、ひたすら量だけを強化すると、このようにトラブルを招きがちである。

(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.186~p.187   2007年 ダイヤモンド社刊)

【引用おわり】

 「量の測定」だけでは、片手落ちになる。質の測定など他の要素もいれた測定手法を加味することが大事である。それによって、バランスある測定となり、パフォーマンス向上にも役立つことになる。 

0 件のコメント:

コメントを投稿