2025年12月8日月曜日

組織が変わる(182) 「コストの測定」

 コストというと、経費のことを考えがちだ。その基礎を支えるのがパフォーマンスを向上するためのコストである。目標に向けた行動を促進するためのコストのことである。そのことに関する、石田本による第182回目の引用である。

【引用はじめ】

 コストとは、一般的に原材料費や人件費などを指す。しかし、行動分析の場合、主に問題とするのはパフォーマンスにかかるコストである。製造コストとパフォーマンスのコストは明確に区別しなければならない。

 コストには大きく分けて三種類ある。給与・原材料費・経営費の三つだ。パフォーマンスにかかるコストの大部分は、三番目の経営コストに含まれる。これは望む結果を出すために必要な支援にかかる費用なのだが、残念なことに、業績が悪化してくると真っ先に削減される。

 ビジネスとは人間の行動の集積である。行動を促すためのコストは削られるべきでない。

(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.188   2007年 ダイヤモンド社刊)

【引用おわり】

 業績が悪化しているとしたら、そこで働く社員たちの行動のあり方を探る必要がある。一人ひとりのパフォーマンスや協力関係が低下していないかを明らかにするのである。行動を促すコストがうまくいってない可能性がある。どんな行動コストが問題を生じさせているのか 、見出す必要があるのだ。

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