2026年4月12日日曜日

勘や経験に頼らない行動の変容

 私たちは、行動の問題について単なる経験や勘だけで試行錯誤しがちだ。もっと行動に関する科学的な手法を使えば、合理的な解決に近づけるのだが。人間には自由意志があって、そうした手法は難しいと考えてしまうことに問題がある。まずは科学的手法を使って試すことが求められる。

【引用はじめ】

 ちょっと風邪を引いただけで医者に駆け込んだり、市販の薬を飲んだりする。医学や薬学の知識と技術の恩恵に接することには何の疑問も抱かない私たちも、行動の科学の恩恵を享受することはこれまでほとんどしてこなかった。

 物理学や化学の対象は物理的・物質的なものであるのに対し、心理学や行動の科学が扱う対象は、人間の行動である。人間には自由意志があり、当人の意志と欲求に基づいて好きなように行動しているのだから、そこに科学が成立する余地はないと多くの人は信じてきた。

 でも、行動分析学が成立してから、基本的な行動の原理が体系化されるようになった。

 よいことも悪いことも含め、なぜそのように行動するのか。その原因がわかれば、行動に問題がある場合、それを解決することも可能になる。行動の基本原理が明らかにされたあと、応用行動分析学という応用科学が誕生した。行動の問題を、勘や経験に頼って解決するのではなく、行動の基礎研究に基づいた科学的な手法によって解決する応用科学である。

(舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.11~p.12)

【引用おわり】

 何が問題なのか徹底した原因を究明するのである。その場合、重要なのは行動に焦点を当ててその時に生じている環境がどうなっているか明らかにするのだ。特に、問題の行動をした直後にどうなっているかをはっきりさせるのである。要するに、行動を強化しているか、弱化しているか、消去しているかを明確にするのである。 

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