2026年7月7日火曜日

定時隔強化スケジュール(FI)とは?

  「定時隔スケジュール(FI)」は、一定の時間が経過したあとに行動を強化する仕組みで、支援現場でもよく使われる基本的な強化スケジュールです。時間の経過がポイントになるため、利用者の行動が“時間待ち”のパターンになりやすい特徴があります。FIのしくみ、現場で起こりやすい行動の変化、支援に活かす際の注意点を理解してほしい。

【引用はじめ】

 強化スケジュールとは、連続して起こる行動のどれを強化するか、強化のタイミングと間隔を記述したものだ。その三つ目が「定時隔強化スケジュール」である。

 時隔スケジュールでは、時間間隔を基準にして強化が行われる。定時隔(Fixed Interval; FI)強化スケジュールでは、前回の好子の出現から、一定時間が経過したあとの最初の行動の直後に、好子が出現する。たとえばFI五分の強化スケジュールでは、前に好子が与えられてから五分たったあと、最初の行動の直後に次の好子が与えられる。いったん好子が得られたら、五分たたない間はどれだけ行動しても好子は得られない。

 このスケジュールを使うと、好子が出現すると、しばらく行動を休み、その後、行動を再開すると時間経過とともに行動のペースが速くなるという行動パターンが現れる。たとえば会社や学校で終業時間が近づくにつれ、時計をちらちらと見る回数が多くなるのもFIで強化されるからだ。

(舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.116)

【引用おわり】

 定時隔スケジュール(FI)は、一定時間後に強化が得られるため、行動が「時間が近づくと増える」という特徴的なパターンを生みます。支援では、利用者の予測しやすさや安心感につながる一方、時間前の“駆け込み行動”が起こることもあります。FIの特性を理解し、状況に応じて他のスケジュールと組み合わせることで、より安定した行動支援が可能になります。強化のタイミングをどう設計するかが、支援の質を左右する重要なポイントです。

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