2026年10月4日日曜日

行動 → フィードバック → より良い行動

 私たちは日々の支援の中で、「振り返り」や「アドバイス」を行っています。しかし、その目的は過去を評価することではなく、次のより良い行動につなげることにあります。行動分析学では、フィードバックは単なる情報提供ではありません。どの行動が望ましいのかを示し、次に取るべき行動を後押しする大切なきっかけと考えます。今回は、「フィードバックは未来の行動をつくる」という視点について紹介します。

【引用はじめ】

 行動分析学でフィードバックという用語を使うときは、次に示すような4点で、一般的な使われる場合とは異なっている。①フィードバックは、行動に対するフィードバックである。 ②フィードバックはグラフで示される。 ③フィードバックは多くの頻度で行う。 ④フィードバックは強化のきっかけとなる。その④に関することについて説明する。

④フィードバックは強化のきっかけとなる。

 フィードバックは単なる情報ではなく、行動を改善させるために行われる。したがって、フィードバックは、行動改善のための強化も同時に行うことで、その効果は最大になる。フィードバックは、行動の直後に与えられるから、その行動を強化したり弱化したりする「直後条件」であると考える人は多い。しかし、フィードバックというのは、どのような行動が正しくて、何をしてはいけないのかを教えることにより、次の行動に影響を与える機能がより重要だ。したがって、フィードバックは「弁別刺激」と考えることもできる。弁別刺激は、行動がとられる以前に出現することで、その行動を左右する。だから行動分析的には、前回の行動に関するフィードバックは、次の行動の直前に行われることで最大の効果を発揮すると考えている。

  (舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.244~p.245)

【引用おわり】

 フィードバックは、終わった行動への採点ではありません。「何が良かったのか」 「次にどうするとさらに良くなるのか」を具体的に伝えることで、職員の次の行動を支える役割を持っています。特に、次の実践の直前に行われるフィードバックは、大きな効果を発揮します。利用者支援においても職員育成においても、私たちが目指したいのは「できていないこと探し」ではなく、「できる行動を増やすこと」です。今日の一言が、明日のより良い支援につながる。そんな未来志向のフィードバックを、職場全体で大切にしていきたいものです。

 


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