新入社員が皿洗いを満足にできないから、叱責しても反発されて問題を解決できず問題を複雑にするばかりだ。それよりは指示が的確でないのだから、指示を工夫するだけでいい。そのことに関する、石田本による第33回目の引用である。
【引用はじめ】
「皿が汚れているじゃないか」「ちゃんと拭きましたけど……」といった会話をよく耳にする。このような衝突が起きるのはスタッフが仕事の目的を理解していないからであるが、上司にも責任がある。指示の仕方が良くないのだ。
「拭けと言われたらきれいにするのが常識だ。そこまで教える必要があるか?」というがあるのである。新人はつい昨日まで部外者だった。仕事や職場に関して何ひとつ知らない。あなたが常識だと思っていても、それはベテランだけに通じる常識だ。新人にとっては未知の情報である可能性がきわめて高い。上司はそう考えるべきである。
(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.78 2007年 ダイヤモンド社刊)
【引用おわり】
新人が上司の期待どおりの行動ができない。新人のせいにするより、上司の教え方に問題があると考えて、教え方を変えるようにした方がより良い行動に導くことになる。私たちは相手のせいにするという「個人攻撃の罠」に陥りがちだ。まずは自らが問題を生じさせていないか振り返る必要がある。
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