2026年10月12日月曜日

待つことが意欲を育てる

 私たちの行動は、その人の「好きなこと」がどれだけ魅力的に感じられるかに大きく影響されます。行動分析学の「遮断化」は、利用者支援において意欲や参加意欲を高めるヒントを与えてくれる考え方です。

【引用はじめ】

 満腹状態、二日酔いでは好子の効力は下がり、スポーツで汗をかいたあと、塩辛いナッツを食べたあとでは好子の効力は上がる。このように、好子の効力を変えるような出来事や生理状態を確立操作という。確立操作には、いくつかの種類がある。その一つが「遮断化」である。

① 遮断化

 満腹状態になり、食べるのをやめたとしても、しばらく時間がたてばいずれ空腹となり、また食べる。食物をしばらく食べないでいると、すなわち、食物を遮断されていると、食物の効力が増すのである。このように特定の好子を一定期間遮断することを遮断化という。水分をしばらくとらないでいると、飲み物を手に入れるための行動が起こりやすくなる。自動販売機を見つけたらコインを入れて飲み物を買ったり、喫茶店に入ったり、冷蔵庫を開けたりする。禁欲が続くと性的刺激の強化力が増す。給料日直後は散在しても、日がたつにつれ、手元資金が減ってくると、好子を減らすような大盤振る舞いはしなくなる。

  (舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.260~p.261)

【引用おわり】

 利用者支援では、好きな活動や物をいつでも与えるだけでなく、適切に待つ時間をつくることも大切です。遮断化を上手に活用することで、活動への意欲を高め、自発的な行動を引き出しやすくなります。

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