2025年3月17日月曜日

問題解決(106) 「意識改革で問題の解決は難しい」

 自然を大切にしようと、古紙のリサイクルに協力する。それが守られているかというと、なかなか思うようにいかない。「意識改革だ」と言われても、古紙を仕分けするのは面倒だとなりがちである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第106回目の引用である。

【引用はじめ】

 紙のリサイクルで、「意識改革」によって、古紙をださなかったり、ゴミを分別しないのは、地球や自然が大切だと意識していないからではない。地球や自然は大切だと、ほとんどの人がそう考えている。問題の原因が "意識" にあるなら、とっくの昔に解決できていないとおかしい。解決が難しい問題の原因は、たいてい行動随伴性にあるのだ。意識にではない。望ましくない行動が強化されていたり、望ましい行動が弱化されているのが問題なのだ。そこを改善しない限り、問題は解決しない。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.56)

【引用おわり】

 古紙のリサイクルを「意識改革」によってやろうとしても、うまくいかない。古紙の仕分けができたら強化する。できなかったらそうした行動を弱化する。こうした随伴性が必要だ。古紙の仕分けができる随伴性こそ大事である。 

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