2025年3月28日金曜日

問題解決(117) 「実験的行動分析学」

 行動分析学による行動原理の数々の発見は、動物実験によるものだ。主として、ハトやネズミの行動による研究の成果である。それが人間にも通用することを明らかにすることができるようになった。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第117回目の引用である。

【引用はじめ】

 行動分析学の研究は、実験室の統制された環境下で、ハトやネズミなどの行動を研究することから始められた。強化の原理、弱化の原理、消去の原理、弁別の原理、派生の原理などの、行動の法則は、すべて何百もの動物実験の結果、明らかにされたものである。そして行動の法則は、すぐに人間も含めた他の動物でも確認されていった。今でも基礎的な実験は続けられていて、こうした研究は実験的行動分析学と呼ばれている。

(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.64)

【引用おわり】

 動物実験によって明らかにした行動の原理が、人間でうまくいくものかといった疑問もあるだろう。しかし、人間にも応用ができることは実証されている。行動の原理は、動物でも人間でも共通な部分が多いことがわかっている。ハトやネズミなどを実験箱に入れて、統制をとれた実験内容を記録して行動の原理を見いだしたのである。これが、実験的行動分析学である。 

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