適切な行動を促すには、具体的に説明することである。何をどのようにするのかを、相手に分かりやすく言う必要がある。それがうまくできていない場合が少なくない。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第97回目の引用である。
【引用はじめ】
言葉で身体や筋肉の動きを具体的に説明すること。長嶋監督流に「そこをびゅっとしてがーといけばグッドですね」などと曖昧な説明をするのではなく、「左足に重心をのせて左腕を引きながら手首を返す」のように、誰にでも、何をどうすればいいのか分かるように説明することが肝心。このためにはもちろん適切な課題分析が必須になる。
具体的な説明によるフィードバックは結果(C)として使った場合、不適切な行動を弱化し、同時に適切な行動の先行条件(A)となるから便利である。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.50)
【引用おわり】
ばた足がうまくできない人にとって、標的行動どおりできないのは、その説明が曖昧だからだ。先行条件(A)において、標的行動を具体的に説明すれば、行動(B)が説明どおりにできた。そのことによって、結果(C)において強化するのである。この繰り返しによって、標的行動は定着することができるのだ。
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