障害者用駐車スペースの違法駐車が、うまく取り締まれない。それはなぜか。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第104回目の引用である。
【引用はじめ】
障害者用駐車スペースの違法駐車について、実際には誰も取り締まっていないことが多いから、注意されることはほとんどない。従って、回復の原理(行動は弱化されないと、元通りに起こりやすくなる)が働いて、違法駐車は完全になくならない。本当は、取り締まりに力を入れ、違法駐車はほとんど必ず注意され、弱化されるようにすればいいのだろうが、たいていはそれほどの人手もお金もかけられない。
これはスピード違反の取り締まりと一緒だ。スピード違反のたびに検挙しようとしたら、すべての道路に100mおきに警察官を配置しなくてはならない。そんなことをしたら国民の半分が警察官になってしまう。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.55~p.56)
【引用おわり】
障害者用スペースの違法駐車を取り締まる方策がとられていない。違法駐車に対して、明確に注意されることがほとんどない。違法駐車行動が弱化されないのである。そこまで、コストがかけられないのが現状だからだ。利用者の道徳心や良心にまかせるといっても、それほどの罪悪感にさいなまれることもない。大した問題と捉えてないのである。
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