2025年6月13日金曜日

組織が変わる(8) 「望ましい行動したら直後に功績認める」

 結果だけに着目するのでなく、その結果に到達するまでの個々の行動を強化してこそ、結果まで達成しやすくなる。最終的結果を強化するやり方も、トロフィーの授与や賞金などもタイミングとしては遅すぎる。結果がうまくいったその直後に与えられてこそ効果的なのである。そのことに関する、石田本による第8回目の引用である。

【引用はじめ】

 行動分析では、結果を強化するのはもちろん、結果を出すまでの行動に対しても強化することを大原則としている。行動を強化することで、同じ行動を自発的に繰り返すようスキーム化するのである。結果のみに焦点を当ててマネジメントしている従来のメソッドとはここが大きく違う。

 表彰のしかたを見ても、行動分析の視点からは理にかなっていない方法が目につく。よくあるのがトロフィーや金一封だが、月例表彰やキャンペーン表彰などではタイミングが遅すぎると考える。社員が望ましい行動をしたら、その直後に功績を認めないと、その行動を繰り返し行うという効果は小さくなる。せっかくの表彰も時間と労力の無駄になってしまう。

(石田淳著「短期間で組織が変わる行動科学マネジメント」p.36~p.37   2007年 ダイヤモンド社刊)

【引用おわり】

 強化するタイミングを逃している。うまくいったらすぐ強化してこそ、その結果が認められたことが明らかになる。それがボーナスでとか、昇給とかでよくできたことが認められたのだなあでは、行動分析的には効果的とは言えないのである。 

0 件のコメント:

コメントを投稿