2025年4月5日土曜日

問題解決(124) 「行動と成果の区別」

 成果というのは、いくつかの行動があって明らかになる。一つ一つの行動の積み重ねがなければ、成果とはならないのである。何事も一足飛びに成果が見出せるわけでない。いくつもの行動をしなければ、成果とはならないことを肝に銘ずるべきである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第124回目の引用である。

【引用はじめ】

 ここでは、パフォーマンスと言っているのは行動の成果である。達成と言ってもいいかもしれない。

 ワープロでページ書式を設定するのは行動、その成果は、余白などが指定通りに印刷された書類である。パソコンで経理の書類を処理するのは行動。その成果は、処理の終わったファイルや伝票だ。マスクをつけたり、工具を片付けるのは行動。顔にマスクがついている状態、工具がきちんと片づけられている状態は成果である。適切なフォームで泳ぐのは行動。その成果は1000m連続で泳げたことである。障害者用スペースに駐車するのは行動、その成果は障害者用スペースに停められた車である。他にも、顧客を回ったり契約の交渉をするのは行動で、その成果は契約だし、新入社員の教育でセミナーを開いたり講義をするのは行動で、参加者が教えられた知識や技能を身につけることは成果になる。

(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.70~p.71)

【引用おわり】

 私たちにとって、容易な課題も、困難な課題もある。いずれの課題も、何らかの行動をやらなければ課題解決をすることができない。課題解決ができたことが、成果となる。その成果にいたるまでの行動を確実に進めることが、課題解決の鍵である。課題解決の成果にいたるまでの行動を着実にやり遂げることが重要なのだ。 

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