2025年4月9日水曜日

問題解決(128)「行動の罠にはまると」

 目的とは異なる方向に物事が進むことが往々にしてある。これでは問題解決にはつながらず、結果的には右往左往することになる。目的よりは、手段が優先されているからだ。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第128回目の引用である。

【引用はじめ】

 社内で何か問題が生じ、その解決のために対策委員会が結成されたとする。対策委員会の目的は問題解決であるが、問題解決と同時に解散する運命にもある。このような場合、対策委員会の責任者やメンバーが行動の罠にはまると、問題解決につながらないが忙しそうには見える行動に従事することがある。たとえば会議を頻繁に開いたり、膨大な報告書を作成したり。

 ABC分析すれば、こういった "忙しそうに見える" 行動がいかに強化され、問題解決をする行動がいかに弱化あるいは消去されているか、明確になる。

(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.72)

【引用おわり】

 解決すべき問題をいつのまにか見失ってしまう時がある。目的とは異なることに熱心に取り組んだりしてしまう。何が解決すべき目的なのか、時おり振り返って確認する必要がある。横道にそれてないかを絶えず確かめるのだ。 

0 件のコメント:

コメントを投稿