標的行動として選ぶのは、パフォーマンスが向上するものである。行動の改善がなされたからといって、必ずしもパフォーマンスが向上するとは限らない。パフォーマンスが向上するような行動の改善を行うことが大事だ。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第126回目の引用である。
【引用はじめ】
パフォーマンスの問題を行動の改善によって解決する場合、注意すべき事がある。標的行動としてパフォーマンスの向上につながる行動を選ぶことである。当たり前のようだが、ここで間違いを起こすことが意外に多い。たとえば行動のみに注目すると、 "遅刻" は「悪い」行動として認識されるかもしれない。しかし、遅刻そのものは問題にならないこともある。フレックス制導入にも見られるように、本質的に重要なのは "遅刻" を無くすことではない。満足のいく顧客サービスが提供できるのなら、社員全員が一斉に出社することにあまり意味はない。遅刻を解決すべき標的行動として選ぶのは、あくまでパフォーマンス(たとえば、得意先から文句を言われる)に問題が生じたときである。
(島宗理著「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.72)
【引用おわり】
ねらいとするパフォーマンスのためには、しっかりとした行動の積み上げがなければならない。一つずつの行動があってこそ、パフォーマンスを成し遂げることが可能になる。
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