また、新しい本から人材育成の方法を学ぶことにする。次の書物だ。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊)
榎本氏は社会労務士として中小企業のマネジメントに多くの実績がある。本書を少しずつ引用しながら、人材育成のあり方を学んでいくことにする。また、長くなる可能性があるので、お付き合い願いたい。
職員一人ひとりを生かし、利用者支援が適切なものになるようにするためである。当法人の信頼を高め、ゆるぎない法人経営ができるようにするためでもある。
どこの企業でも「自律型社員」を求めていると、次で述べている。
【引用はじめ】
「自律型の社員に来てほしいんだ。どこかにそんないい人はいないかね」
このような相談を受けます。
「社長、大手で上場している会社でも、そんな社員を喉から手が出るほどほしい、と言っていますよ。でも、大手でもなかなか採用できない。もし、いたとしても、中小には来てくれるか」
「でも、社長、それなりのフツーの社員を、自社で育てることはできます。自社で自律型社員に育成するのです。」
すると、社長さんはこう言います。「そりゃぜひ知りたいよ。〖意識を変える〗とか、〖やる気を引き出す〗とか、そういう研修みたいなものをやってくれるかい?」
「いえ、社長、違います。私が行うのは〖ABA〗という行動科学を用いて、『行動』に直接アプローチをする人材育成法です。」
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊)
【引用終わり】
「自律型社員」なんて待っていても来てくれない。それならば、そうした人を育てられないか。職員の「意識を変える」なんて言っても簡単には変わらない。一時的に変わっても長続きしない。「やる気を引き出す」なんて言ってもどうすれば良いかわからない。こうした常識的なやり方を試みても今までうまくいった試しがない。常識破りの方法がある。それをやってみようというのがここでの提案である。ABAと呼ばれる「応用行動分析学」によるアプローチである。だまされたと思って試してみよう。