目標管理制度の中では、目標達成することが第一義的なものとなるので、目標設定が低くなりがちだ。仕事に対する熱意不足が目立つ職場になりかねない。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第143回目である。
【引用はじめ】
一人ひとりに自分にとってのチャレンジ目標を立てさせれば、このときの目標は「できる、できない」ではなく「やりたい」という熱意を示したものとなります。
それなら、高い目標を掲げた人は周囲から褒められ尊敬され、逆に目標の低い人は下に見られるようになるでしょう。つまり高い目標を立てることが強化され、低い目標を立てることが弱化されるわけです。
しかも、全員の評価基準は同じ中で、さらに高い目標にチャレンジすることを表明した人は、結果的にその目標を達成したら、上司を含む周囲からものすごく賞賛されるだろうと期待できます。
この期待感が高い目標を立てるという行動をさらに強化します。そして、もし目標が達成できなかったとしても、「ナイストライ」と言ってもらえるかもしれません。
この安心感が、高い目標を立てることを一層強化するのです。高い目標を立てることは、得することはあっても損することはないのです。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.191
【引用終わり】
仕事に対するチャレンジ精神を高めたい。それには、職員一人ひとりが高い目標に向かうチャレンジ精神を醸成する必要がある。職員が「やりたい」精神を発揮することで、強化される職場が求められる。高い目標を掲げてがんばる職員を育てる必要がある。
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