決断することから逃れようとする。決断することを弱化される随伴性があるからだ。決断を誤れば大きな損失をもたらす。その責任を問われることになる。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第146回目である。
【引用はじめ】
決断したことにより発生する責任はあります。それは、人の上に立つ者として逃れられないものだと思われます。ですから、それによる行動の弱化はありつつも、もう片方で効果的な強化を行うことで、最終的には彼は決断を下すようになるでしょう。
それは苦しみながら決断を下すということに他なりません。ですが、古今東西すべてのリーダーは、そうした苦しみを全員が味わっていることを知りましょう。
決断することで、何かとんでもない結果が起きてしまうかもしれない。しかし、今決めなければ、組織はもっと悪いことになってしまうかもしれない。
天秤の両側に「決断すべき」「決断しないべき」という巨大な重しが乗っかって、両方の重みに折れそうになりながら、つぶれそうになりながら、耐えて進む。それが組織の長の姿なのです。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.193~p.194
【引用終わり】
上司にとって決断することの責務は大きい。決断しないことによる損失の方がもっと大きいことを知るべきである。決断することの重要性は強調されなければならない。決断を誤ることもある。それでも決断しなければならないことはある。上司である限り誤ったらそれなりの責任をとる覚悟は必要だ。
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