ABA(応用行動分析学)では、行動の原因を環境との関係で説明する。行動の前後の状況がどうなっているかで、行動が変わると考えるのだ。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第181回目である。
【引用はじめ】
ABAの考え方では、行動は、環境との相互作用のなかで制御されると考えます。
うまくいくのは、環境との相互作用がよい状態であり、うまくいかないのは、それがよくない状況だから、となります。原因は、個人でなく、環境にあるのです。
そのように考えると、改善するためには、個人を何とかしようという考えにはならず、環境を何とかしようという考えになります。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊)p.220
【引用おわり】
行動に問題があれば、常識的にはその個人に問題があるといって攻撃される。
こうした行動に問題が生じているのは、環境のあり方に原因があるのだ。だから、問題の改善には、行動を生じさせている環境の改善が必要である。行動とその前後の環境の相互関係を変えることで、問題の改善を図るやり方を貫く。個人には責任を転嫁しないのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿