ABA(応用行動分析学)マネジメントでは、行動の原因を個人の内面に求めようとしない。それよりも、行動の原因は、第三者も観察可能な行動の前後に起きている状況で判断する。
そのことについて、榎本氏は次のように述べる。榎本氏の著書からの引用は第182回目である。
【引用はじめ】
ABAの考え方では、行動は、環境との相互作用のなかで制御されると考えます。
だから、携わる人が皆で、どうしたら望ましい行動が起きるようになるのか、逆に、望ましくない行動が減らせるのか、それを考え、取り組むのです。
個人の内面を原因にし、それを追求していくよりも、よほど建設的で、前向きに改善に取り組めるのではないでしょうか。
「うまくいかないのは、まだまだ愛情が不足しているからです」などとの捉え方にこだわりません。
ABAマネジメントのめざすものは、より現実的で、より改善につながることへの取り組みにより、人の生活の質の向上を実現することです。
榎本あつし著「自律型社員を育てる〖ABAマネジメント〗」2017年(アニモ出版刊)p.220~p.221
【引用おわり】
今起きている行動を、個人にだけ責任転嫁しても何の問題解決にはならない。
取り巻く周りの状況がどうなっているか明らかにしてはじめて、問題解明につながる。
この行動が繰り返されるのはなぜかと問いかけるときは、個人の内面に着目するよりは、行動している前後関係の状況がどうなっているに着目するほうが現実的である。
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