問題となる事をなんとか良い方向に変えたい。それにはどうするか。応用行動分析学では、変えたい事を「測定」できるようにする。あいまいな事柄の場合は、測定できるような行動に再定義し直して取り組むのである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第590回目となる。
【引用はじめ】
- 応用行動分析学の過程でもっとも重要なのは、「行動の測定」であるが、実践家にはもっとも難しいことの一つである。
- 「どんな行動でも工夫すれば必ず測定できる」ところから、対象となる問題を行動のレベルに落とし込み、客観的に定義されたその行動を実際に測定し、行動の原理に基づいて介入を実施するのである。
- 「覇気」「閉塞感」「リーダーシップ」というものは、ともすると主観的な「評価」で語られがちの問題だ。
- しかし、行動分析学の要諦は、それらを「評価」するのではなく、「測定」するところにある。
- 解決したい問題を測定できる形でいかに行動として再定義するか、そこに介入の成功がかかっている。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.205~p.206
【引用おわり】
「覇気がない部下」というのは、行動的に解釈すればどういうことか。挨拶することが欠如している、明るい表情をすることが欠如している、発言することが欠如している、ゆっくり仕事をするなどがあげられる。こうした問題を行動的に解釈し直して、問題を変えるための手続きに取り組むのである。そこで、必要になるのは問題の回数を測定する。そして、介入によって問題が変わるようにしてゆくのだ。
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