そのことを、舞田氏は、「バックワード・チェイニングの魔術」として、次のように述べる。
舞田氏による著書の紹介は第66回目である。
【引用はじめ】
バックワード・チェイニングは、現実にはとても効果的なことが多い。
なぜならそれは、一般的に、行動連鎖の最初の鎖を達成したときに得られる好子よりも、最後の鎖を達成したときに得られる好子のほうが大きいからだ。
たとえばマラソンを想像してみてほしい。最初の一歩も最後の一歩も、物理的には同じ一歩である。けれど、スタートから一歩を踏み出したときよりも、ゴールのテープを切る最後の一歩のほうが、得られる喜びは比べものにならないほど大きいはずだ。この、最後の一歩の喜びを先に味あわせることで、その前の長い道のりにも張り合いを持たせる。
これがバックワード・チェイニングの魔術である。
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.173、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
子どもに靴下をはかせる。最初は一人ではくことができない。
4分の3ぐらいまではかせて、子どもは靴下上端を引っ張ってはくことができるようにする。
それができたら、かかと部分まではかせて、それを引き上げることができるようにする。
今度は、つま先まではかせて、それをうまく引き上げることができるようにする。
そして、最後のステップは一人で靴下はくことができるようにする。最後のステップから最初のステップに逆順で靴下がはけるようにするのだ。これが、バックワード・チェイニングのやり方である。
子どもに靴下をはかせる。最初は一人ではくことができない。
4分の3ぐらいまではかせて、子どもは靴下上端を引っ張ってはくことができるようにする。
それができたら、かかと部分まではかせて、それを引き上げることができるようにする。
今度は、つま先まではかせて、それをうまく引き上げることができるようにする。
そして、最後のステップは一人で靴下はくことができるようにする。最後のステップから最初のステップに逆順で靴下がはけるようにするのだ。これが、バックワード・チェイニングのやり方である。
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