2019年11月30日土曜日

知識と行動のギャップ

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 書物で学んだことは、できるようになると思いがち。
 なかなかその通りにいかないのが通常だ。
 
 そのことについて、島宗理氏は、「知識と行動のギャップ」について、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第42回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 知識と行動のギャップの背景には、知識があれば行動は変わるはずだという誤った思い込みがあるのです。
 
 何事も小さな一歩から始めることが肝心です。   
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.163、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 現在、さまざまな研修が企画実施されている。
 リーダーや職員も参加する機会が多い。
 講義だけの研修会だけでは不十分ということで、ワークショップといった参加型の研修会も実施されることが多くなっている。
 現場感覚に近い内容を学習できる工夫である。
 そこで学んだことをいかに実践の場で活用するかが課題なのだ。

2019年11月28日木曜日

研修の限界

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。

 研修会に参加して、いい講義を受講し、いい資料や参考書を読むと、実践に生かしたい思う。 
 職場ですぐにでもやってみようとする。
 しかし、思いどおりにはならず、今までどおりのことをやっている。 
  
 そのことについて、島宗理氏は、「研修の限界」について、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第41回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 本を読み、研修を受けて、「これだ!」と確信したけれど、いざ職場で取り入れようとしても何をしていいかわからないとか、やってみたけどうまくいかなかったという声も聞きます。

 研修の罠の存在があり、研修だけでは行動は変わらない。
 リーダーや社員の行動を変え、リーダーを育て業績を上げる方法が必要です。  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.160~p.161、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 単なる座学による研修では、実践を変えるまでいかないことが多い。
 研修を受ければ、リーダーも職員も実践を変えることができると誤解している。
 知識のみでは行動を変えるのは難しいと知るべきである。
 行動を変えるための随伴性が必要である。

2019年11月27日水曜日

期待する行動を実行し維持する

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーに対して、責任感ある行動をするべきだと唱えるだけでは、個人攻撃の罠にはまる危険性がある。
  
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーにとって期待される行動を実行し維持する」ための強化の随伴性が必要だと、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第40回目の紹介である。

 【引用はじめ】

  知識を獲得し、スキル練習も終わり、やろうと思えばできるようになっても、行動が実行され、維持されるとは限りません。
 部下の行動の維持に強化の随伴性が必要なように、上司の行動の維持にも強化の随伴性が必要です。
 役職や肩書がついたのだから、"自覚"や"責任感"をもって、誰からも承認されなくても、リーダーとして自分で仕事を進めるべきと考える社風の企業は、たちまちリーダーに対する個人攻撃の罠にはまってしまうことでしょう。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.156、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーが職員に対して適切な行動を維持するには、周囲からの承認などが必要だ。
 やるべき行動が明確で、職員もそれを抵抗なく受け入れるといった関係ができていることが重要となる。

2019年11月26日火曜日

わかったとできたをつなぐ必要性

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーにはどんな行動が期待されているのか。
 それを学習する機会があってこそ、リーダーとしての役割が果たせることになる。
     
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーに期待する行動を学習する機会が与えられる」必要があると、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第39回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 知識として知っているだけではできない行動もあります。
 野球のバッティングやバイオリンの演奏が、座学だけでできるようになったら奇跡です。
 物理学の法則をすべて理解していてもそれだけで原子力発電所が作れるわけではありません。
 いわゆるスキル系の行動は、できるようになるまでの練習が必要ですが、知識系の行動も同じです。
 リーダーに期待される役割には、スキル系、知識系どちらの行動も含まれ、どちらも丁寧に設計された練習が必要です。

 「わかった!」と「できた!」のつなぐプログラムを補完することです。  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.155~p.156、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】
 
 物事は「わかった」だけでは、十分といえない。
 「わかった」ことが、「できた」ことにまでならないとただ単なる頭でっかちにしか過ぎない。
 さらに、「できた」ことが「する」といった持続するようにならないと本当に期待する行動になったと言えない。

2019年11月25日月曜日

リーダーに期待する行動を具体的に示す

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーがリーダーとしての役割を果たしていなければ、職員も適切な行動をすることはできない。
     
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーに期待する行動を具体的に示す」ことだと、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第38回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 部下の行動をどのようにマネジメントするか。
 マネジメントをどうすればいいのか、なぜそうするのか、どういう成果が予測されるのか。
 それらについて、部下に具体的に伝える。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.155、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーも自ら期待されていることを、明確にしていなければならない。
 そうでなければ、職員だって何をどうすればいいかはっきりしないのだから。
 リーダーは職員がどんな行動をし、どんな仕事をしなければならないのか具体的に示す必要がある。
 リーダーの責任は重い。

2019年11月24日日曜日

リーダーが育たない

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 ところが、リーダーシップがうまくいっていないケースが多い。
 そのため、組織の業績が伸びない。
     
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーが育たない」ことについて、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第37回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 日本にはリーダーが育たない。
 経営者の方々が、こうした不満を抱いている。
 しかし、リーダーがリーダーの仕事ができていないことを、リーダー自身や日本の文化や教育のせいにしているうちは個人攻撃の罠にはまっているだけです。
 何も変わりません。

 リーダーシップによって部下や社員の行動を変えることで会社の業績を伸ばすためには、リーダーがリーダーの役割を果たせるように、リーダーの行動の随伴性(人の行動を変える法則)を整備すればいい。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.154、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 経営者の中には、リーダーに対する不平不満を口にする人がいる。
 リーダーがリーダーらしい活躍ができていないというのだ。
 経営者が、リーダーとしての役割を果たす随伴性がないことに気づいていない。
 経営者が「個人攻撃の罠」にはまっている。
 リーダーを育てる随伴性を整える必要がある。

2019年11月23日土曜日

お題目の経営理念

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーは指示や命令が多くなりがちだ。
 また、お題目的な経営理念では、職員の適切な行動を引き出すことは難しい。
   
 そのことについて、島宗理氏は、「指示に頼り過ぎ、お題目的経営理念」の問題について、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第36回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 誰かに何かをしてほしいときには、ついつい先行事象を多用してしまいがちです。
 「○○して下さい」、「そろそろ○○する時間だよ」、「まだ○○してないの?」、「いいかげん○○しろ!」などなど。
 指示や命令、助言や説得などは、すべて先行事象の操作です。
 先行事象が効果を持つのは、引き起こされた行動が後続事象によって強化されてるときのみなのですが、私たちはこのことも忘れがちです。

 お題目で終わっている経営理念や最初から実行不可能な経営計画は、それに従った行動が強化されず、行動を引き起こす力を失った先行事象といえるでしょう。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.153~p.154、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーは、指示・命令や経営理念などの先行事象に頼り過ぎる傾向がある。
 もっと、職員の行動に注目して、適切な行動を認めるよう心掛けることが必要だ。
 リーダーは後続事象を重視するようにしなければならない。

2019年11月22日金曜日

指示の多用、叱責の多用、強化の多用

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーは職員に対して、指示を多用するか、叱責を多用するか、褒めるなどの強化を多用するかで、職員の仕事の仕方も違ったものになる。
   
 そのことについて、島宗理氏は、「仕事をやりたいからする」ためにはどうするかを、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第35回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 指示や命令など、先行事象を多用すれば、部下の行動は指示待ちになり、"自主性"は育ちにくくなります。

 ただし、叱責や批判など、嫌子を多用すると、部下の行動は抑圧的になり、最低限の仕事だけをこなすようになります。

 反対に、褒めたり、成功を一緒に喜ぶなど、好子を後続事象として使った正の強化を多用すれば、部下が自分から進んで行動するようになります。

 「やらなくてはならないからする」仕事から、「やりたいからする」仕事への転換が起こります。
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.150~p.151、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 職員が指示待ちだったり、強制的でないと仕事をしないのはなぜか。
 リーダーの指示や叱責が多いことが原因であることを認識しなければならない。
 リーダーが職員の適切な行動に対して、タイミングよく認める関係が必要である。

2019年11月21日木曜日

リーダーの仕事

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーは、職場において職員をどのようにすることが求められているのか。  
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダの仕事」として、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第34回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 リーダーの仕事は、部下から、
  1. 「業績を生み出すのに重要な行動」の、
  2. 「自主的な実行」を、
  3. 「引き出し、維持すること」である。    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.150、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーは、組織の業績を上げる行動は何か、明確に提示することである。
 そして、職員が業績を上げるための自主的な行動を行うようにする。
 その行動が持続されるようにするのだ。
 リーダーは、組織がそうなるように環境を整えるのである。

 

2019年11月20日水曜日

できないことにとらわれている

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーが職員のできないことばかりをあげつらう問題がある。  
 そのことについて、島宗理氏は、「できないことばかりとらわれている」ことの問題を、以下のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第33回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 部下のマネジメントに苦労している上司の方々の多くは、部下の「できないこと」に注意の大半を奪われています。
 残りの半分は「できること」に目が向いているかというと、残念ながらそうではなく、できない理由を部下の能力や性格や態度に求めることに奪われています。
 個人攻撃の罠ですね。   
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.109、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーにとって、職員のできない面だけとらえやすい。
 そして、あれもこれもできない、さらに指示通りにできないし、しない。
 だめな奴だ、できない奴だとレッテルを貼る。
 職員を信頼しない。それだから、リーダーも職員から信頼されないといった悪循環に陥る。
 職場の雰囲気は最悪である。
 これを打開しなければならない。

2019年11月19日火曜日

イノベーションが根付く組織

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーは職員を信頼し、職員の提案に耳を傾け前向きに評価することで、職場が変わっていく。  
 そのことについて、島宗理氏は、「イノベーションが根付く組織」として、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第32回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 Z社では、仕事のやり方は社員に任せられていました。
 会社が求める成果が伝えられ、それを達成し、さらに成長する方法を社員が協力し、ときには競い合ってアイデアを出し合い、工夫していました。
 上司からの指示やマニュアルは最小限で、むしろ社員から上司へ提案する行動や、マニュアルを改定していく行動が強化されていました。
 自分に意見をしてくる社員の話もよく聞き、すぐに反対はせず、まずはやらせてみていました。
 正の強化を中心にしたマネジメントスタイルで、イノベーションを強化していたのです。

 イノベーションを強化する随伴性が会社の文化として根付くと、イノベーションそのもの(新しいアイデア、製品やサービス、改善、発見など)が好子として機能するようになります。   
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.74~p.75、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーは、職員の適切な行動を注視し、それに素早く承認することである。
 職員の意欲が高まり、次への新たなより良い行動につながる。
 職場の雰囲気も元気になる。

2019年11月18日月曜日

保守的なマネジメント

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーの指示に従った仕事によって、それを成し遂げれば承認される職場だと、まずまずの成果が上げられる。
 可もなく不可もない業績と言える。
 そのことについて、島宗理氏は、「保守的なマネジメント」として、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第31回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 Y社では脅しや叱責はほとんど見られません。
 上司からの指示が多く、マニュアルが第一で、やるべきことをやるべきようにすることが求められました。
 指示に従っていれば、マニュアルにそって仕事をしていれば、上司から褒められ、承認されます。
 褒められたり、承認されたりすることは、たいていの人にとっては好子です。
 これまで通りに仕事する行動が好子出現によって強化されている職場です。
 好子出現による強化は正の強化と呼ばれます。

 正の強化が中心の職場は、楽しく、健康で、それなりにやりがいも持てるようになります。
 上司の指示やマニュアル、会社の方針が適切で、ビジネス環境に適応しているなら、特に問題はないマネジメントスタイルです。
 でも、ビジネス環境が変わったり、競争が厳しくなり、これまでと同じ仕事のやり方では通用しなくなると脆くなるタイプのマネジメントです。  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.73~p.74、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 これまで通りの仕事であれば、ある程度問題なしと認められる。
 しかし、現状維持としか言えない。
 急激な社会的変化によって、業績が先細りとなり兼ねない。
 職員たちはその変化に対応できない。

2019年11月17日日曜日

命令や叱責中心のマネジメント

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーが職員にどういう態度で接するかによって、かなりの違いが出る。
 命令や叱責が多いと多くの職場は疲弊することになる。
 そのことについて、島宗理氏は、「命令や脅し、叱責」の問題を、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第30回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 X社では負の強化を使ったマネジメントが横行していました。
 命令や脅し、叱責が中心です。
 負の強化が多い職場は、生産性が頭打ちになるだけでなく、うつ病などの精神疾患や事故も増えます。
 仕事に支障が出てしまいそうな問題に部下が気づいても、それを上司に報告すると怒られることになるので、重要な報告行動が実行されなくなります。
 休職者や退職者が増えることで、残された社員の負担が増えますが、人材の補充がなかったり、遅れたり、採用された社員の指導に時間を割かれたりして、職場は急速に疲弊していきます。  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.73、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーによる命令や脅しなどでは、職員はどうしても強制的にせざるを得ない。
 極端な場合は、パワハラとも受け取れかねない。
 職場内の雰囲気も意気消沈。暗くなってしまう。
 いつ叱責されるかと、びくびくした状態になる。
 生産活動も下降する。

2019年11月16日土曜日

細部にこだわり自分だけでやってしまうことの問題

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーが職員に対して、細部まで指示すると自ら実行する機会を奪ってしまう。
 また、リーダーが職員に仕事を任せず、みな自分でやってしまえば職員の仕事をする機会を奪っている。 
 そのことについて、島宗理氏は、「部下を育てる機会を逃している」と、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第29回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 マイクロマネジメントの罠にはまった上司が、部下に細部まで頻繁に指示を出すことで、指示に従う部下の行動は強化できますが、部下が自ら考え、動くという行動については、実行する機会を奪ってしまいます。
 実行する機会が奪われるということは、強化される機会も奪われるということです。
 学習は生じません。

 「自分でやってしまった方が早い」という上司の行動は、自分で仕事をすることが強化されることで、部下に任せる行動が弱化されたり、消去される職場で起こりがちです。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.72、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーは、職員が仕事をする機会を奪わない職場環境に配慮しなければならない。
 進んで仕事を実行するための職場にするのである。
 細部にこだわった指示を出し過ぎない。あまりに細かい指示を出さないことである。
 職員の仕事が遅いといって、リーダーがやってしまっては元も子もない。
 職員が仕事をする機会を奪ってしまうことになるのだ。
 職員を育てる職場環境づくりが重要だ。

2019年11月15日金曜日

リーダーの叱責は自主性を抑制

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーが職員を叱責や批判することで、そうしたことを逃れようとする行動が生じる。
 そのため、不安や恐れが伴う。決して、自主的な行動を促すことにはならない。  
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーの叱責や批判」について、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第28回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 上司に叱られた部下が、それ以上叱られないために仕事をしたり、上司から批判されないように仕事をする行動は、嫌子消失の随伴性(逃避)や、嫌子出現を阻止する随伴性(回避)で強化されています。

 こうした随伴性は負の強化と呼ばれます。

 負の強化も行動を増やす随伴性ですが、叱られたり、批判されることが前提ですから、不安や恐れなど、嫌悪的な情動反応がつきものです。
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.71、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーが職員に対して、叱責や批判を繰り返すと、職員の不安などが生ずる。
 そうした情動反応から逃れようと、リーダーの指示などに従うことになる。
 自主的な行動というより、リーダーの指示通りの行動だ。
 結局、職員は受動的な行動になってしまう。
 指示待ちの職員にリーダーがしてしまっている。

2019年11月11日月曜日

指示待ちを責めることの問題

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーが職員に対して、「指示や命令」が多くなっていないか。
 そのため、職員は指示されないと適切な行動ができなくなっている。  
 そのことについて、島宗理氏は、「指示待ちを責めること」について、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第27回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 若者の自主性の低さを嘆き、"指示待ち"と責め、個人攻撃の罠にどっぷりとはまっていませんか?

 部下が自ら進んで仕事をしないときにまず確認すべきなのは、指示や命令などの先行事象にたよりすぎていないかどうかです。
 次に、部下が自ら進んで仕事をしたときに、その行動を消去したり(無視する、取り合わなかったする)、弱化していないかどうかです(間違いを指摘する、否定する)。

 そのような職場やチームでは、それ以上指示されたり、文句を言われないようにすることだけで強化されるようになります。
 指示があるときだけ仕事をして、それ以外は自分から進んで仕事をしなくなります。
 まさに"指示待ち"です。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.70、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーは、職員の自主性を批難する。
 しかし、その場合リーダーが原因であることに気づいていない。
 リーダーによる職員の行動に合わせない指示が問題になっていることを。
 あいつは、能力がないとか、努力しないとか、情熱に欠けるなどと「個人攻撃の罠」にはまっている。
 職員にとっては、傍若無人なリーダーにしかみえず、リーダーに言われた通りしていれば、その場をしのげるといったことになりがち。
 それが指示待ち状態に陥るのだ。

効果のある随伴性

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 そこで、重要なのは行動に影響する随伴性とは、どういう条件の時か知っておくべきである。 
 そのことについて、島宗理氏は、「効果のある随伴性」について、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第26回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 即時性の公式
  随伴性は行動の直後に後続事象が発生するときに効力化する。
  直後とは数秒以内のことである。

 言語化の公式
  後続事象が遅延しても、随伴性を言語化すれば効力化できることがある。
  ただし、そのためには以下の2つの公式を満たすこと。

 十分な量の公式
  後続事象は行動の公式ごとに十分な量を発生させる。
  (塵も積もれば山となる型への対策)

 高確率の公式
  後続事象は行動の実行ごとに十分な確率で発生させる。
  (天災は忘れた頃にやってくる型への対策) 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.68、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーがすべきは次のようなことになる。
 リーダーの適切な行動をした直後に好子を出現することで強化する。
 それによって、リーダーの適切な行動が増える。
 ただ、直後に好子を出現できないこともある。
 明日まで、資料を作成して持ってくると言語化することで、その行動が可能となる。
 また、資料作成に長期間かかる場合、資料作成を細分化して、「塵も積もれば山となる」というやり方をする。
 さらに、資料作成がずっと先でいい場合、時おり職員に声がけしてどのぐらい進んでいるかを報告させる必要がある。
 それが、「天災は忘れた頃にやってくる」型への対策だ。


2019年11月10日日曜日

できない、続けられない行動

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
 リーダーはやりたいと思ってもできない、続けたいが続かない行動がある。
 そのことについて、島宗理氏は、「行動に影響しない随伴性」について、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第25回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 やらなければならないのにできない。
 続けないと意味がないのに続けられない。
 継続が困難な原因の一つは、行動に影響しない随伴性にあります。
 
 例えば、リーダーは自分のためにも、部下のためにも、会社のためにも、部下ともっと話をしないとならないとわかっていました。
 そうすれば業績も上がるし、部下も育つし、自分の評価も上がるからです。
 
 業績の向上も、部下の成長も、自分の評価が上がることも、リーダーの行動にとっては好子のはずです。
 だとすれば好子出現による強化によって、標的行動が増えるはずですが、現実はそうではありません。
 
 そのためには、いくつかの条件が満たされなければならないのです。  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.65~p.66、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーにとって、職員に対して、やらなければならない行動、続けなければならない行動の随伴性を見出だす必要がある。
 やるべき標的行動につづく、後続事象がどうなるかが影響する。
 それについては、次回で述べる。
 

2019年11月9日土曜日

学習と遂行の区別

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
 リーダーは、知っていたり分かっていてもすることができないことも多い。
 そのことについて、島宗理氏は、「学習と遂行の区別」の必要性について、以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第24回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 リーダーが知っておくべきなのが学習と遂行の区別です。

 学習とは、それまでできなかったことができるようになることです。
 新しい行動の習得です。
 遂行とは、できるようになったことをすることです。
 習得した行動の実行です。
 行動は学習されたら必ず遂行されるとは限りません。

 学習にも遂行にもそれぞれそのための随伴性が必要です。
 この区別が不十分だと、できるのだからやってしかるべきという幻想の虜になってしまいます。
 そして、できないと「やる気がないのか!」と個人攻撃の罠にまっしぐらです。   
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.64~p.65、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 タバコは健康を害することがわかっていても、それをやめようとしない。
 それは意志が弱いからだと、決めつける。
 個人攻撃の罠にはまってしまう。
 タバコの害を学習し、それに代わる健康増進の運動などが遂行できるようにするのだ。
 学習のみでは行動が確実に変わることは期待できない。

2019年11月8日金曜日

継続が困難な理由

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
 リーダーが適切な行動ができるようになったからといって、それが一時的で継続できないケースも多い。   
 それはなぜか。
 そのことについて、島宗理氏は、「継続が困難な理由」を以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第23回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 行動の実行に役立たない随伴性もあります。

 コーチング研修などを受講し、部下を褒めてみたら、部下の行動が見違えるように変わり、感激したという体験を持つ人もいる。
 同時に、しばらくするうちに部下の行動が元に戻ってしまい、あの感動はなんだったんだ、やっぱり駄目なやつは駄目だと元の木阿弥になってしまったひともいる。

 上司が褒めることで部下の行動が増えたなら(強化の公式)、上司が褒めるのをやめたら部下の行動も元に戻るのは自然の摂理です。(消去の公式)

 一度できるようになった仕事は、放っておいても、ずっとできるのがあたりまえだと思っていませんか?
 "継続は力なり"は、難しいことです。
 随伴性なくして行動なしというのが厳しい現実です。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.64、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーの適切な働きかけで、職員の行動が変わった。
 職員の行動はいつの間にか元に戻ってしまう。
 それは、リーダーによる適切な働きかけが一時的なものであったから。
 職員の適切な行動が定着するまで、リーダーが働きかけなかったことが原因である。
 適切な行動が確実に身に着くまで、リーダーも適切な働きかけを続けなければならない。



2019年11月7日木曜日

見えない随伴性を見える化

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
    
 そのことについて、島宗理氏は、「随伴性を探ること」を以下のように強調する。
 島宗理氏のリーダー論からの第22回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 性格や能力にとらわれ、個人攻撃の罠にはまっているときに、視点を180°転換し、行動に影響している要因を随伴性から探っていく。

 行動は目に見えますが、随伴性はそうではありません。
 リーダーシップにとって大切なのは、目に見えない随伴性です。

 行動は随伴性によって変わる。
 この法則こそ、リーダーシップのコアコンピタンス(核となる能力)となる行動公式です。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.61、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーの行動に影響する要因は何か。
 先行事象→行動→後続事象という随伴性を明らかにするのである。
 そうすれば、目に見えない随伴性を見える化することができる。
 職員の性格や能力にこだわって、あいつが悪いからだと個人攻撃の罠にはまって立ち往生しなくてもよくなる。
 随伴性を探ることで、解決の道を見いだすことが可能になるのだ。

2019年11月6日水曜日

強化の公式、弱化の公式

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
 リーダーにとって適切な行動を増やしたり、不適切な行動を減らしたりするための公式がある。    
 そのことについて、島宗理氏は、「強化の公式、弱化の公式」として以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第21回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 強化の公式
 行動は行動することで好子が出現すると増える。
 (これを正の強化と呼びます)
 行動は行動することで嫌子が消失すると増える。
 (これを負の強化逃避の公式と呼びます)

 弱化の公式
 行動は行動することで嫌子が出現すると減る。
 (これを正の弱化と呼びます)
 行動は行動することで好子が消失すると減る。
 (これを負の弱化と呼びます)  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.60、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 例えば、リーダーは職員に遠慮して話しかけることが少ないといった行動を変えたい場合どうするか。

 まず、リーダーが職員に一言を話しかけてみる。それに職員がにこっと微笑む。それが好子となって、リーダーの話しかけることが増える。正の強化である。
 今度は、リーダーが一言話しかけると、職員の嫌な顔が消える。嫌子が消失して、話しかけることが増える。これが負の強化である。

 次に、リーダーが職員に話しかけると嫌な顔をする。嫌子が出現することで、話しかける行動が減ることになる。
 さらに、リーダーが職員に話しかけると微笑みが消失する。好子が消失することで、話しかける行動が減る。これが負の弱化である。

 こうした随伴性の分析によって、複雑そうにみえる行動も単純な関係で分析することができる。
 
 

 

2019年11月5日火曜日

行動を増やす強化、行動を減らす弱化

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。 
 そのリーダーの適切な行動を増やす、また不適切な行動を減らすことが求められる。    
 そのことについて、島宗理氏は、随伴性に関する以下のような概念を示す。
 島宗理氏のリーダー論からの第20回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 行動の後に出現したとき、その行動の将来の頻度を増やす後続事象を好子、行動の後に出現したとき、その行動の将来の頻度を減らす後続事象を嫌子と呼んでいます。

 行動の後に好子が出現することでその行動の将来の頻度が増えることを強化、行動の後に嫌子が出現することでその行動の将来の頻度が減ることを弱化と呼んでいます。

 行動の直後に変化する環境要因(好子か嫌子か)と、それがどのように変化するか(出現か消失か)を組み合わせると、4つの基本的な随伴性になります。
        出現     消失
 好子    強化     弱化
 嫌子    弱化     強化  
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.59、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 リーダーの職員に対する行動の直後に好子を出現することで、その行動が増える。
 例えば、リーダーが職員に「がんばっているね」などと声がけしたら、職員がにこっと笑うことで、リーダーの職員に対する声がけが増える。
 逆に、リーダーの指示に対して、職員が嫌な態度を示せば、リーダーの声がけが減ってくる。
 こうしたリーダーの声がけの工夫が、職員のより良い行動の促進につながるのだ。
 

 

2019年11月4日月曜日

行動を変える手立て

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 そのリーダーの行動を変える概念として「随伴性」という考え方がある。
    
 そのことについて、島宗理氏は、「行動は随伴性で変わる」と以下のように述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第19回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 "人見知り"な性格が原因で部下に話しかけないと思い込んだリーダーがいます。
 そのリーダーも状況が変われば話しかけるようになります。
 性格が決定的な要因とは言えません。

 個人攻撃の罠にはまると思考停止状態になり、それ以上、行動を変える要因について考えなくなってしまいます。
 そうした時、「部下に話しかける」といった標的行動の先行事象と後続事象といった随伴性を推定してみるのです。
 そうすると、標的行動に影響している様々な要因が見えてきます。
 行動を変えるにはどうすればよいか、その手掛かりもつかめるようになります。 
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.59、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 随伴性という用語はききなれない。
 「先行事象→標的行動→後続事象」の関係において、行動が増えたり、減ったりすることを「随伴性」と言う。
 行動はこの関係における随伴性を変えることによって変わる。
 

 

2019年11月3日日曜日

リーダーのコアコンピタンス(核となる能力)

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 そのために、リーダーは人の行動に関する知識や技術を学ぶことが大事である。   
 そのことについて、島宗理氏は、「リーダーのコアコンピタンス(核となる能力)」は人の行動を変える法則を理解することと述べる。
 島宗理氏のリーダー論からの第18回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 人の行動についての知識と技術は、リーダーにとって最も重要なコアコンピタンス(核となる能力)の一つです。

 なぜ、あの人は〇〇をするのか?
 あの人に〇〇をしてもらうにはどうすればいいのか?

 部下の行動あれ、顧客の行動であれ、上司の行動であれ、自分の行動であれ、人の行動を変える法則さえわかれば鬼に金棒です。
    
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.56、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 人の行動はいかなる原理に基づいているのか。
 なぜ、あの人は多くの人に好かれるのか。
 反対に、なぜ、あの人は多くの人に嫌われるのか。
 なぜ、あの人は仕事を効率よくさばくのか。
 反対になぜ、あの人は仕事が遅く間違いを犯すのか。
 こうしたことについて、その背景にある行動原理がわかれば、人の行動を変えることもできる。
 リーダーの資質として、行動の法則を学ぶことこそ大切である。

2019年11月2日土曜日

成果のコミュニケーション

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 リーダーは職員に対して、どのような成果を期待しているのか、正確に伝えることである。  
 そのために、島宗理氏は、「成果のコミュニケーション公式」を示す。
 島宗理氏のリーダー論からの第17回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 期待通りの成果が上がっていないときにも、行動化や焦点化をする前に、まずはどのような成果を期待しているかを部下に伝えるところから始めます。

 あなたが部下に期待している成果と、あなたが期待していると部下が思っている成果とが一致しているかどうか確かめます。
 誤解があったり、情報に過不足がないかどうか確認し、共通理解するためのコミュニケーションです。

 部下に期待する成果を伝えるときには、何を、どれだけ、どのように、いつまでにという4つの基本情報を明確化しましょう。

 成果のコミュニケーション公式:基本4項目
  1.  何を
  2.  どれだけ(量)
  3.  どのように(質)
  4.  いつまでに(期限)   
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.51~p.52、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 こうした基本を踏まえて、リーダーは、職員に明確に期待する内容を伝える必要がある。
 リーダーと職員間に期待する中身があいまいだったり、ずれがあったりすることが問題になるのだ。
 明確な互いのコミュニケーションによって、成果が可能になる。
 互いが納得し、理解するとはこういうことである。
 
 


2019年11月1日金曜日

最小限のマネジメントで最大限の成果を出す

 リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
 研修のための研修になっていないか、本質を忘れて細部にこだわり過ぎてないかなど注意する必要がある。 
 そうしたことについて、島宗理氏は、「最小限のマネジメントで最大限の成果を出す」ことの重要性を、次のように指摘する。
 島宗理氏のリーダー論からの第16回目の紹介である。

 【引用はじめ】

 研修の罠にも注意すべきです。
 新しいことを学ぶ姿勢は大切ですが、学んだことが仕事に活かされないければ、研修にかけた時間や労力はコストのままで回収されず、行動の不良債権となります。

 さらに、リーダーとして注意すべきなのがマイクロマネジメントの罠です。
 マイクロマネジメントとは、仕事の進め方について、微に入り細に入り、部下に指示し、監視し、指導することです。
 手取り足取りの丁寧な指導は、部下がその行動がまだできないときだけに留め、できるようになったら終了すべきです。
 いつまでたっても独りでできるようにならないというのなら、部下の指導法を見直すべきです。

 リーダーの行動についても生産性を上げるという発想が重要です。
 最小限のマネジメントで最大限の成果を出すことを目指します。 
   
 (島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.50~p.51、2015年、日本実業出版社刊)

 【引用おわり】

 研修を受けたからといって、必ずしもそれが直接業績につながりません。
 研修を受けただけで満足してしまう傾向があります。
 それを仕事に活かす努力が必要です。
 また、あまりに細部にこだわってそれに時間をかけ過ぎたりする場合があります。
 本質的な中身を見失ってしまったりしたら、元も子もなくなります。
 いずれも、「研修の罠」「マイクロマネジメントの罠」にはまらないことです。
 最小限の労力によって、最大限の成果につなげる工夫を常に行う必要があります。