リーダーの行動は、組織の業績に大きく影響する。
リーダーにとって適切な行動を増やしたり、不適切な行動を減らしたりするための公式がある。
そのことについて、島宗理氏は、「強化の公式、弱化の公式」として以下のように述べる。
島宗理氏のリーダー論からの第21回目の紹介である。
【引用はじめ】
強化の公式
行動は行動することで好子が出現すると増える。
(これを正の強化と呼びます)
行動は行動することで嫌子が消失すると増える。
(これを負の強化や逃避の公式と呼びます)
弱化の公式
行動は行動することで嫌子が出現すると減る。
(これを正の弱化と呼びます)
行動は行動することで好子が消失すると減る。
(これを負の弱化と呼びます)
(島宗理著「リーダーのための行動分析学入門」p.60、2015年、日本実業出版社刊)
【引用おわり】
例えば、リーダーは職員に遠慮して話しかけることが少ないといった行動を変えたい場合どうするか。
まず、リーダーが職員に一言を話しかけてみる。それに職員がにこっと微笑む。それが好子となって、リーダーの話しかけることが増える。正の強化である。
今度は、リーダーが一言話しかけると、職員の嫌な顔が消える。嫌子が消失して、話しかけることが増える。これが負の強化である。
次に、リーダーが職員に話しかけると嫌な顔をする。嫌子が出現することで、話しかける行動が減ることになる。
さらに、リーダーが職員に話しかけると微笑みが消失する。好子が消失することで、話しかける行動が減る。これが負の弱化である。
こうした随伴性の分析によって、複雑そうにみえる行動も単純な関係で分析することができる。
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