2020年7月10日金曜日

一時的な効果しかない

 行動を制御する場合、嫌子を使って問題行動を弱化しようとする。
 これは効果がありそうだが、一時的なものにすぎない。 
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で200回目となる。

【引用はじめ】


 行動分析学の創始者スキナーは一貫して、嫌子の使用による行動の制御に警鐘を鳴らし続けた。
 スキナーは「罰なき社会」と題する講演で、嫌子を使うことなく、好子出現の強化による社会の創造について論じている。
 嫌子出現による弱化は一時的に効果があったとしても、長期的に見て何の解決にもならないのである。

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.57、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 子どものいたずらを怒ってみたところで、確かにその時はやめることも多い。
 しかし、長続きしないことは経験的に知っている。
 嫌子の効果は一時的にすぎないのだ。

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