行動を制御する場合、嫌子が使われることが多い。
しかし、これには弊害も多い。
それについて、舞田本では次のように述べている。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で195回目となる。
【引用はじめ】
嫌子を使う行動の制御は多くの問題がある。
人々は嫌子を使って相手をコントロールしようとする。
部下に対しても、家族に対しても、子どもに対しても。
嫌子を使うことの問題はいくつかあるが、主なものは以下の五つである。
① 嫌子出現を繰り返すと耐性がつく
② 嫌子を与える人間避けるようになる
③ 行動が全般的に抑制され、新しい行動が生み出されにくい
④ その場面に適切な行動を何も教えていない
⑤ 一時的な効果しかない
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.56~p.57、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
相手の行動が気に入らないと、嫌味を言ったり、怒りをあらわにしたりする。
そうすると、自分にとって相手の気に入らない行動がなくなる。
それで一時的に満足する。
しかし、それが長続きすればいいのだが、うまくいかない場合が多い。
こうした嫌子を用いた行動の制御は、あまり力を発揮ししないといっていい。
その理由が上記のとおりだ。
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