2020年7月6日月曜日

嫌子出現を繰り返すと耐性がつく

 行動を制御する場合、嫌子が使われることが多い。
 しかし、これには弊害も多い。
 嫌子を繰り返すとそれに慣れっこなってしまう。
 だんだんと嫌子がエスカレートするという危険がある。
 それについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で196回目となる。

【引用はじめ】


 人は繰り返し与えられる嫌子に慣れ、いずれ行動を弱化できなくなる。
 いつも叱ってばかりいる上司の説教や叱責や嫌みは、だんだん聞き流すようになる。
 その結果、行動の弱化のために与える嫌子がエスカレートしていく危険が生じる。
 はじめは効果があった叱責や嫌みがだんだん効かなくなると、次はもっと強い嫌子、それにも慣れたらもっと強い嫌子とどんどんエスカレートする。
 相手次第では、これが虐待につながる可能性もある。

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.562008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 嫌子の効果は一時的である。
 繰り返して同じ嫌子を使っていると、それに慣れてしまう。
 それより強力な嫌子が使われることになって際限がなくなる。
 パワハラ、虐待にもなりかねない。
 要注意である。

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