2020年7月25日土曜日

高次な認知活動も行動

 今まで、ずっと行動について語ってきた。
 行動とは何か。
 単なる身体活動だけではない。
 言語などを含めた認知活動も行動としてとらえている。
 「死人にはできない活動」全てというびっくりする定義が行動である。
 このことについて、舞田本では次のように述べている。 
 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で214回目となる。

【引用はじめ】


 行動分析学というのは、行動を分析する科学だから、研究対象は行動である。
 行動というと、たいていの人は、歩く、食べるなどの、目に見える身体の動きを想像し、考える、話す、記憶するといった、高次な認知活動も、同じように行動であることには思い至らない。
 しかし、行動の定義は「死人にはできない活動」であるから、認知活動もまた立派に行動である。
 行動分析学では、言葉を話すことを言語行動と明確に定義し、重要な研究対象にしている。
 人間の言語行動の分析と改善は、重要なテーマなのである。

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.93、2008年、日本経済新聞出版社刊)
                     
【引用おわり】

 行動とは「死人にはできない活動」なんて奇をてらった定義と思うかもしれない。
 これがなかなかよくできた定義なのである。
 例えば、ものを考えること、記憶すること、相手の気持ちを思いやること、喜びや怒りを感じることといった認知的なこことも行動である。
 こうした認知的なことは死人にはできない。
 逆に、仕事をさぼる、発言しないという非行動は死人ができる。
 叱られるほめられといったこと受身も死人ができる。
 非行動や受身は死人ができることなので行動でないのだ。

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