行動を強化する好子には、生得性のものと習得性のものがある。
その中で、習得性好子とはどのようにして生み出されるのか。
そのことを舞田本では、以下のように述べる。
舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で296回目となる。
【引用はじめ】
私たちの社会には、経験によって好子になった習得性好子がたくさんある。
たとえば褒め言葉というのも習得性好子だ。笑顔や注目も習得性好子だ。
だから、たとえば一度も聞いたことにない外国語で、話し手の顔も見えない状態で褒められたとしても、それが行動を強化する可能性はほとんどない。
つまり、言葉というのは単なる記号にすぎず、それ自体ははじめから好子でも嫌子でもない。
これらが、行動を強化しうる好子となったのは、生まれたあとのある段階で、生得性好子と同時に与えらた経験があるからである。たとえば、赤ん坊の頃、母乳やミルクといった生得性好子を養育者から与えられる際には、同時に、笑顔、言葉かけ、やさしいまなざしが与えられることが多い。その結果、笑顔や、やさしいフレーズの言葉、やさしいまなざしが習得性好子になる。
習得性好子 他の好子と対提示されることで好子としての機能を持つようになった刺激や出来事
(舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.225~p.226、2008年、日本経済新聞出版社刊)
【引用おわり】
習得性好子は、他の好子と対提示されることで好子としての機能を持つようになる。
褒め言葉、笑顔、励まし、お金、賞状など習得性好子として使われることが多い。
個々の経験に応じて習得性好子の強弱は異なる。
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