2020年10月6日火曜日

正の練習 癖を直す技法

 長年の習慣は、すぐすぐ直らない。

 いつも仏頂面の上司が笑顔をつくるのは、そう簡単なことではない。

 そうしたことを直す技法について、舞田本では次のように述べる。

 舞田・杉山氏の共著書の紹介は、通算で285回目となる。

 【引用はじめ】 

 部下が来たときに、反射的に仏頂面で迎えたとする。

 プロンプトされて、慌てて笑顔を作り、部下から笑顔が返ってくる。

 たいていはここで一件落着だ。

 そして、次に部下が来たとき、また同じことが繰り返される。

 しかし、仏頂面を向けてしまったときに、慌てて口角を上げるだけではなく、たとえば、それを十回繰り返す。

 「部下の顔を見る」⇒「口角を上げる」を十回繰り返すのである。

 するべき正しい行動を何度も練習するという意味で、正の練習と呼ばれる方法だ。

 普通の場合、一回訂正しただけで済ますところを十回連続やるところがミソである。

 もっとも、この練習につきあってくれる暇な部下や同僚はなかなかいないだろう。

 部下がやってきたところを想像し、顔を思い浮かべて、十回練習することだ。

 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」p.209、2008年、日本経済新聞出版社刊)

 【引用おわり】

 問題のある癖を直すには、事前の練習が不可欠である。

 その場面を想像してあるべき行動をやってみるのである。

 イメージトレーニングによる「正の練習」という技法を用いるのである。 

0 件のコメント:

コメントを投稿