2021年2月15日月曜日

モデリングとは

  行動のきっかけとなる刺激は、「言語的指示」「モデリング」「身体的促進」の3種類がある。「言語的指示」については前回説明した。今回は「モデリング」だ。文字通り、模範を示して相手がそのとおりするように促すやり方である。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第42回目である。

【引用はじめ】

 モデリングとは、モデルを見せる、つまり模範を示すということだ。ゴルフでいうなら先生が正しいスイングをやってみせたり、プロのスイングを見せたりするのがそれにあたる。

 長嶋茂雄という野球の天才は、後輩から電話でバッティングのアドバイスを求められ、「こう振るんだ、こう」と、電話の向こうで素振りをしてみせたという。

 ちょっと聞くと笑い話にしか聞こえないが、しかし、私たちが身につけるべき行動の中には、どうしても言葉では伝わりきらない部分が実はかなりあり、それを技能移転するためにはモデリングが極めて重要な役割を果たすことを、このエピソードは教えている。

 舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.59~p.60

【引用おわり】

 まずやって見せて、それを見た初心者がそのとおりするようにするやり方が「モデリング」である。そのとおりすぐできるかというと、そううまくいかないことも多い。それを繰り返しやって見せたり、動きを分解してやって見せたりして、徐々にモデルどおりやれるようにする。それが「モデリング」の手法である。 

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