2021年2月17日水曜日

行動が自然とできるようになったときとは

  適切な行動を自分のものにするには、意識せず自然にできるようにすることである。「言語指示」「モデリング」「身体的誘導」などがなくても、適切に行動ができるようになることだ。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第44回目である。

【引用はじめ】

 人が行動を真に学習したと言えるのは、その行動を自然とできるようになったときであるが、自然に行動できるということは、その行動を感覚的(無意識的)に制御しているということだ。

 スイングしながら「腰はこの位置まで回す」「手の角度は〇度!」などと頭の中で言葉を発するのは、ゴルフ漫画の世界であって実際のプロはそのようなことはしない。ゴルフに限らず何でも、私たちは最終的には感覚的(無意識的)に正しい行動ができるようにならなければならない。ということは、行動を学習するということは、本質的には行動の感覚を身につけることだと言えるだろう。

 その正しい感覚を感じさせるために、行動のきっかけとなる刺激があるのだ。だから、言語的指示だけで感覚を理解することができないときには、より感覚的理解のできるモデリングが用いられ、それでも足りないときには、実際に自分の体に正しい行動を感じさせる身体的誘導が有効なのである。

 舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.60~p.61

【引用おわり】

 私たちが求めるのは、感覚的に正しく求める行動ができるようにすることだ。

 そうなるためには、行動の直後に強化したり、行動のきっかけに求める行動が促される刺激を与えるのである。それが「言語指示」「モデリング」「身体的誘導」なのだ。 

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