一連の行動の連鎖を前から順番に強化するのがフォワード・チェイニングであり、最後から逆順に強化するのがバックワード・チェイニングである。職場などの状況に応じて活用することだ。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第54回目である。
【引用はじめ】
最後の行動から始めて逆順に強化してゆくことも、長いプロセスを順番にフォワード・チェイニングしてゆくのとはまた違った効果を生む。
しかし実際の職場では、このようなことが必ずしも行われているとは限らない。
営業で言えば、先輩や上司が上得意を自分で囲い込み、新人には全くの新規開拓を担当させていたりする。先輩や上司にとっては、自分も同じように苦労してきたのだから、後輩や部下もそうするべきだと考えているのかもしれない。
だがそれでは、成長に時間がかかってしまう。また、できるようになる人と、途中で挫折してしまう人が出てしまう。
育成の「歩留まり」とスピードを考えるなら、フォワード・チェイニングと一緒にバックワード・チェイニングもやるべきである。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.75~p.76
【引用おわり】
新人にとっては、困難な課題が多い。そうした課題を乗り越える手立てがチェイニングである。挫折しがちなことが起きにくくするためにも、チェイニングという手法は役立つ。
0 件のコメント:
コメントを投稿