2021年2月27日土曜日

フォワード・チェイニングとバックワード・チェイニングの活用

 一連の行動の連鎖を前から順番に強化するのがフォワード・チェイニングであり、最後から逆順に強化するのがバックワード・チェイニングである。職場などの状況に応じて活用することだ。

 そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第54回目である。

【引用はじめ】

 最後の行動から始めて逆順に強化してゆくことも、長いプロセスを順番にフォワード・チェイニングしてゆくのとはまた違った効果を生む。

 しかし実際の職場では、このようなことが必ずしも行われているとは限らない。

 営業で言えば、先輩や上司が上得意を自分で囲い込み、新人には全くの新規開拓を担当させていたりする。先輩や上司にとっては、自分も同じように苦労してきたのだから、後輩や部下もそうするべきだと考えているのかもしれない。

 だがそれでは、成長に時間がかかってしまう。また、できるようになる人と、途中で挫折してしまう人が出てしまう。

 育成の「歩留まり」とスピードを考えるなら、フォワード・チェイニングと一緒にバックワード・チェイニングもやるべきである。

 舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.75~p.76

【引用おわり】

 新人にとっては、困難な課題が多い。そうした課題を乗り越える手立てがチェイニングである。挫折しがちなことが起きにくくするためにも、チェイニングという手法は役立つ。

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