行動の適切なきっかけによって、職場などにおいてもしっかりした行動を身につける。その行動のきっかけとなる刺激が「言語指示」「モデリング」「身体的誘導」などであった。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第45回目である。
【引用はじめ】
職場における行動のきっかけとなる刺激の例
- 言語的指示 会議で「何か意見はないか?」と聞く マニュアル
- モデリング 先輩が「背中を見せる」 ビデオ
- 身体的誘導 接客の姿勢を直す
行動のきっかけとなる刺激は、職場でも使える。たとえば、会議では皆が「発言する」のが望ましい行動だ。しかし、もし誰も発言しなかったら、議長は「何か意見はありませんか?」と聞いて、発言するという行動を促すための言語的指示をする。また、業務マニュアルなども、言葉で記述してあるので言語的指示である。
モデリングは、先輩が「背中を見せる」ことであり、先輩がモデル(模範)となって正しい行動をしてみせ、後輩はそれを見て学ぶ。また、営業研修などで、凄腕セールスマンが登場するビデオを使って正しい営業の仕方を学ばせたりする。
身体的誘導は、接客業において、新人のお辞儀の仕方が悪いときなどに、指導者が新人の体に手をかけて、悪いところを矯正するなどである。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.61~p.62
【引用おわり】
職場における新人を育てるには、行動のきっかけになる刺激を工夫する必要がある。それが「言語的指示」「モデリング」「身体的誘導」である。それらは計画的に行うことで、新人育成に大いに役立つ方法である。
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