人それぞれ強み弱みがある。チェイニングによる活動を実施するにしても、その人の強み弱みに合わせたやり方が必要である。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第56回目である。
【引用はじめ】
営業の課題分析としては、
- 初対面で良い人間関係をつくる
- 自社や自社製品・サービスの良さを訴求する
- 相手の状況や問題、ニーズを把握する
- 相手のニーズを満たす解決策を提案する
- 品質、納期、価格などの条件を詰める
- 契約を締結する
- 継続的に受注する となった。
Aさんは、ニーズの把握や解決策の提案はうまいが、その前段階である初対面での人間関係づくりや自社の訴求が弱い。
Bさんは、営業としての経験は長いので、初対面の相手との接し方は心得ているし、見知らぬ人と会う抵抗感もない。ただ、相手のニーズにぴったりフィットするものを出すことがなかなかできない。
Aさんには、初対面と自社訴求とに指導のターゲットを絞り込み、コツを教え、やらせてみて、うまくいったら褒める、ということを繰り返すのが最も効果的だ。
またBさんに対しては、他の営業が手がけた案件から、顧客ニーズや提案の事例などをたくさん学ばせ、そのうえで、ニーズ把握と提案にターゲットを絞り込んだ行動強化を行うようにするのが効果的だ。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.78~p.80
【引用おわり】
仕事がうまくいくためにも、その仕事の内容を課題分析する。そして、その構成要素の強み弱みを明確にして取り組む必要がある。弱みの要素に対しては、ていねいな対策を実施することだ。
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