自己強化をうまくやり遂げるためには、適切な目標を持つことが必要である。達成可能な目標でなければならない。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第73回目である。
【引用はじめ】
自己強化と目標 ◯達成可能な目標を持つことが大事
先行条件(A)目標立てて ⇒行動(B)努力する ⇒結果(C)達成できてうれしい 「強化」
先行条件(A)目標立てて ⇒行動(B)努力する ⇒結果(C)達成できずむなしい 「消去」または「弱化」
目標は、あればよいというものではない。本当に大切なのは、「目標達成する」という行動ができることである。目標があっても達成できなければ、自己強化はできないからだ。
目標を立てて努力しても結果が悪ければ、それを繰り返しているうちに、人は努力する意欲自体を失ってしまう。行動分析学的に表現すれば、努力するという行動が消去または弱化されてしまう。
ピークを過ぎて結果が出せなくなったアスリートが引退を考えるのは、こうしたメカニズムによると思われる。だから目標設定のポイントは、頑張れば達成できるくらいのものにすることが第一である。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.97
【引用終わり】
ある程度努力すれば、目標が達成できるようにすることで自己強化は可能である。いくら努力しても目標が達成できなければ、行動は弱化や消去されてしまい、自己強化することができない。そうした状況では、いい結果は生み出されない。そのためにも、少々の努力によって達成できる目標が良いのである。
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