「空気を読む」ということはどういうことか。ABC分析で理論的説明がつく。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第63回目である。
【引用はじめ】
人は無意識のうちに、先行条件(A)によって行動を使い分けている。それは、「空気を読む」という言葉で表される。
たとえば職場では、仲間内では突拍子もないアイデアを言う人であっても、偉い人が集まる会議ではたいていは黙っておとなしくしているだろう。
それが俗に「空気を読む」と言われることだが、行動分析学を使えばきちんとした理論的説明がつけられる。
つまり、働く人自らが先行条件(A)と結果(C)の関係を学習し、その職場におけるいわゆる常識的行動を学習しているのである。逆に、「その場の空気を読まない」人というのは、要するに先行条件が何であっても同じ行動をしてしまう人のことである。こうした人は、ABCの関係を学習しない(またはできない)ために、自らを職場に適応させることが難しくなっているのである。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.85
【引用おわり】
先行条件によって、行動をどうするか。そして、行動の結果がどうなるか。それを学習して行動を変えれば、「空気を読んだ」ことになる。
行動の結果によっても、行動そのものを変えることができなければ「空気を読めない」ということになる。
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