部下に対して「覇気がない」といっても何の解決にもつながらない。状態の説明にすぎないからである。それを具体的な行動レベルに落とし込んで説明することで、解決につなげる必要がある。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第80回目である。
【引用はじめ】
問題を行動的に解釈する
状態的解釈 「覇気がない」
行動的解釈 「挨拶をする(ことが欠如)」 「明るい表情をする(ことが欠如)」 「発言する(ことが欠如)」 「ゆっくり仕事をする」
ただ「覇気がない」としか言えなかったときには、解決策としては「もっと覇気を持て」と精神論をぶつか、社外の厳しい研修に送り込むかくらいしか手はないように思えましたが、このように状況を行動的にとらえれば、もう少し別の有効な解決策・改善策が考えられそうです。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.111
【引用終わり】
部下に対して「覇気がない」から「もっと覇気を持て」とはっぱをかけても、変わらない。単なる精神論ではどうしていいかわからない。そのためには、「覇気がない」状態とは、行動的にどういうことか明確にすべきなのである。そうすれば、「覇気のある」行動がわかり、そうした行動に変えようとなるのである。
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