複雑な行動に対して、個々の構成要素に分けて取り組むと成就しやすい。それが課題分析である。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第57回目である。
【引用はじめ】
課題分析は、複雑な現実において行動をレベルアップするために役立ってくれる。
強化をすれば、行動は変わる。
しかし私たちは、どこを強化したらいいのか、選択と集中をしないことが多い。できないことがたくさんあると、そのすべてをさみだれ式に直そうとする。それでは効果は上がりにくい。
ゴルフの例をとれば、「ゴルフをする」という包括的に表現される行動を課題分析すると、
- ドライバーショット
- アイアンショット
- アプローチショット
- パット
4つの行動がある。
問題は、強化の選択と集中をしているかということである。プロゴルファーは、ラウンド中の自分のショットを全て覚えている。「きょう自分はドライバーショットを14回中、4階曲げた」とか、「パット36本中、3本は芯に当たっていなかった」などと振り返ることができる。
そうすると、自分の課題がどこにあるのか客観的・定量的に把握することができるから、この後どこを中心に練習すればよいかを絞り込むことができる。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.81~p.82
【引用おわり】
一連の行動を課題分析することで、分かりやすくなるので取り組みやすくなる。それぞれの要素を明確に把握して行動した直後に強化していくのである。意欲的に取り組みをすることができるようになる。
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