新しいアイデアが出ると、「できない理由」を言う人がいる。こうしたことでは、新しいアイデアが出なくなる。こうなると、新製品開発なんておぼつかない。ルーティンを繰り返すのみで、惰性で動く面白くない組織になりがちだ。そうしない工夫が必要である。
そういうことが繰り返されていることがないだろうか。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第110回目である。
【引用はじめ】
「できない理由ばかり言っても何も生まれないよ」などと注意しても、それだけでは、発言するという行動まで消去や弱化されてしまうおそれがあるので、ここでは代替行動を強化しましょう。
できない理由を述べる人に対して、「できる方法を述べる」という行動を強化することです。
また、アイデアに対して「面白いですね」というポジティブなリアクションをする。そして、「面白いですね」と言ったことに対し、あなたは同意したり笑顔で頷いたりする。そうすれば、このポジティブな行動が強化されることになります。
こうすれば、アイデアを提案したときに、できない理由を言われることがなくなり、かわりに「面白い」などと感心されたり関心を示されたりすることになります。そうなれば、提案するという行動は強化されます。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.160
【引用終わり】
新しいアイデアが認められ、活かされる雰囲気を生み出す必要がある。それには、「できない理由」には、関心を向けない。
新しいアイデアには積極的に関心を向け、「できる理由」をみんなで考えるようにする。アイデアをどんどん生み出す雰囲気をつくりだす、活気ある組織にするのである。
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