覇気がないと思われている部下がミーティングにおいてほとんど自ら発言しようとしない。発言を促されてようやく発言しても上司などからほとんど認められるようなことがない。そうなると、ますます黙っていることが多くなる。
そのことについて、舞田本では次のよう説明する。その引用は第86回目である。
【引用はじめ】
ミーティングで発言しない理由はなぜか。分析すると次のようになる。
実際のミーティングでは、全く一言も発せずに済むことはなく、「〇〇君は何かない?」と促され、発言はしています。ですが、促されない限り自分から自発的に発言することがなく、それが問題として認識されています。
それでは、現状、ミーティングの場で(=先行条件)、発言すると(=行動)、何が起きているか(=結果)をABC分析してみましょう。
この人が発言すると、結果として
- 出席者(特に上司)は、つまらそうな顔をして聞く
- 返答が必要な話の場合、答えをはぐらかされる
- アクションが必要な話の場合、「じゃあ、君やってくれ」と自分一人に負担がかかる
- 話の内容を十分に検討もせずに、即座に否定される
といったことが起きています。
1は弱化です。2は、行動の前後で状況が何も変わらないので消去となります。3は発言前より負担が増してしまうので弱化となります。4も当然、弱化です。
つまり現在の職場では、この人がミーティングで発言することを様々な形で消去や弱化していることが分かります。
舞田竜宜著、杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」(日本経済新聞出版社、2012年)、p.117
【引用終わり】
普段からミーティングでの発言が期待されてない。そうした部下は自ら発言しようというしない。だから、積極的にミーティングに参加する態度がみられないとみなされてしまう。ミーティングで話される内容に関して、考えるモチベーションも低くなる。ミーティングに参加していることさえ、苦痛そのものとなったりするのだ。
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