2023年2月25日土曜日

言語的指示だけで行動変化するか

 「覇気のない」部下の行動を「覇気ある」部下にしたい。そのためには、「覇気がない」といった状態的解釈を、行動的解釈によって具体的行動に言い直す必要がある。その具体的行動を、まずは言語的指示によって、行動が変わるかどうか試してみるのである。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第342回目となる。

【引用はじめ】

  • この部下に覇気を持たせるためには、挨拶をする、明るい表情をする、発言する、仕事を全速力でする、という行動を身につけさせることが課題であると分かりました。
  • そのためにはどうしたらよいでしょう?
  • 「挨拶しろ」「明るい表情をしろ」「発言しろ」「仕事をもっと速くしろ」ということでしょう。
  • こうした指示命令は、「行動のきっかけとなる刺激」という言語的指示に当たります。
  • 言語的指示は行動を引き出します。
  • そのように指示されれば、たいていの人は行動変化の努力をします。
  • しかし、言語的指示だけでは部下の行動変化を持続させることはできません。
  • 行動直後の強化がないからです。          

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.111~p.112

【引用おわり】

 「覇気がない」ことについて、具体的な行動ではどのようなものかを明確にして、その問題への対応をしてみる。たとえば、「挨拶しない」ことであったら、まずは小さな声でも挨拶したら、こちらから積極的に挨拶を返すなどして、部下の挨拶を強化するのである。そうした繰り返しによって、挨拶が自発できるようにしていくのである。


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