部下が「覇気がなく」「やる気に欠ける」などで、上司はストレスを感じている。それをなんとかしようと、外部研修に出してみたりするのだが、効果は期待したほどでない。部下の性格が問題と「個人攻撃の罠」にはまってしまう。問題解決にいたらず悩みが深まるばかりだ。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第338回目となる。
【引用はじめ】
- 部下が上司にとってストレスの原因となることは、よくあります。
- 近頃では元気のない部下や覇気のない部下をどう活性化したらよいのかに悩む上位者が増えています。
- こうした部下には「覇気がないぞ」とか「もっと元気を出せ」と言っても、まるで宇宙人を見るような目つきで見返され、こちらがげんなりしてしまうということもあります。
- そこで、こうした状況を職場で改善するのではなく、外部の研修に派遣して何とかしようと考える上司もいます。
- こうした外部研修には一定の効果が期待できるものもあり、参加して戻ってくるとたしかに何か変わったように見受けられることもあります。
- ただ問題は、研修の効果は往々にして持続せず、職場に戻ってしばらく経つと、またもとと同じ状態になってしまうという点です。
- これは研修が悪いのではなく、人の行動が職場という環境の中で強化・消去・弱化されているためです。
- その人の行動の原因となっているものは実は職場にあるわけで、そこを変えない限り本人の行動も変わらないのが自然です。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.109
【引用おわり】
部下の行動は、職場内の環境がつくりだしている。今ある職場のあり方を変える必要がある。部下が「覇気のある」「元気のある」行動ができるようにするにはどうするか。部下の性格や特性に原因を求めるのでなく、部下にとって働きやすい職場環境にする必要がある。
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